水道管の老朽化が深刻です

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厚生労働省の発表によると水道管の劣化・老朽化が進んだことにより、全国で年間2万件を超える漏水・破損が発生しているそうです。これは高度成長期に整備された水道管が次々に耐用年数(40年程度)を超えていることが大きな原因だそうで、その割合は現状で約15%。「だったら老朽化した水道管を全部交換すれば良いんじゃないの?」という考えもあるのですが、それを実行しようとすると「130年もかかる」という事で、老朽化の割合は改善されるどころかさらに加速していく事は間違いないようです。

そして問題なのが高度成長期に埋められた水道管には「鉄」「鉛」「アスベスト」などが使われていたことです。

というのも老朽化によってヒビが入っていくと配管が錆だらけになりますし、ヒビの割れ目から石や土が水道管内に入ってくる可能性があります。また配管の破損によって猛毒の鉛や、塵肺問題で有名になったアスベストなども水道水に入ってしまうことも十分に考えられます。

とはいえ鉛やアスベストは少量でも超危険物質なので、体の中には絶対に入れない方が良いと個人的には思ってますし、行政もそうした考えがあるからなのか、使用する水道管の素材をポリエチレンなど安全に配慮した素材に変えてはいますが、上記のように「老朽化した水道管を全部変えられるのは130年も後の話」という事で、当面はこれらの汚染物質の問題は解決出来そうにありません。

加えて人口の急激な減少によって税収減や過疎化の問題もあるので、水道管の老朽化や交換事業は今後さらに深刻さが増しそうな状況です。

ほんの10年前・20年前なら行政による水道管理だけに頼っていてもある程度の安全性は確保されていたかもしれませんが、それも完全に崩れつつあるのかもしれません。今後は個人レベルでの様々な対応が必須になりそうです。